奥谷・岩井(2018)「世界最先端のマーケティング」,日経BP社
※ぜんっぜん更新してないですが、ちょっとずつでもやらないと…と思い、普段読んでる本の感想等々も書いていこうと思います。
読書感想1:
奥谷・岩井(2018)「世界最先端のマーケティング」,日経BP社
http://amzn.to/2FoM68p
オムニチャネルやエンゲージメントについての研究では実務・アカデミック両面で最先端を行っているお二人のご著書。副題の「チャネルシフト戦略」がメインの題がよかったのでは、と思うような、「チャネルシフト」や「顧客時間」の枠組みを提示し、それに合わせて最先端の現場をまとめていく、とても参考になる本でした。
Amazonという黒船が小売りの世界でも、AWSでIT・システムの世界でも伸び続けていく中、本のところどころや謝辞にある、「環境変化の激しさとオフライン企業の対応の遅さに危機感を持った」という、著者の思いが、(個人的にも)随所にかなり強く感じられました。
個人的に思ったことを挙げていってみます:
・チャネルシフトの枠組みはとても参考になるものでしたが、本やソフトや音楽のようなデジタルになるものは「on/off」という観点自体がもうないようなものを、どう説明するか、という点を深く考えたくなった。
・ニトリさんの事例のところは、やはり日本のスペースの小ささ・狭さ、徒歩で買い物にいくこと、都市部が特に車を使わないこととかが、米国と違うところだな、ということを「歩く」カンザスという地にしばし住んでいた身として強く思った。ホントに米国(の特に郊外)は車が前提で、歩いてどっか行くって発想がないものね。
・Uberの例では、ドライバーのratingというデータの蓄積が差別化要因になってくってこともあるな、と思ったけど、「消費者・利用者側のrating」も蓄積されてることがサービス提供側にもどう影響を与えるかとかも、深く考察したり、ビジネスチャンスとして掘り下げてみたら面白そう。
・p.107に「オンラインを活用して接客技術を高度化」とあるけど、オムニ化もホントこれで、IDがシームレスにつながったけど現場やること変わってない、とかもあるあるだと思うので、オムニ化で現場がどう改善されていったか、には注目してみたい。これから研究でも突っ込んでいきたいと思う次第。
・豊富な各事例があるけど「で、短期・長期的な成果、売りや利益にどれくらいつながったか」がやっぱり気になるところもあった。
・無印さんの事例のところでは、マイル→ポイント化と、有効期限設定や引当金会計処理の仕組みを深く知りたくなった。
・Kotler, Levitt, Verhoefとか、アカデミック要素がふんだんに盛り込まれてるところがよかった!
などなど。他にも沢山書きこんだ、折りまくった、ヒントや研究のタネが沢山生まれた、久々の本になりました。
読書感想1:
奥谷・岩井(2018)「世界最先端のマーケティング」,日経BP社
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オムニチャネルやエンゲージメントについての研究では実務・アカデミック両面で最先端を行っているお二人のご著書。副題の「チャネルシフト戦略」がメインの題がよかったのでは、と思うような、「チャネルシフト」や「顧客時間」の枠組みを提示し、それに合わせて最先端の現場をまとめていく、とても参考になる本でした。
Amazonという黒船が小売りの世界でも、AWSでIT・システムの世界でも伸び続けていく中、本のところどころや謝辞にある、「環境変化の激しさとオフライン企業の対応の遅さに危機感を持った」という、著者の思いが、(個人的にも)随所にかなり強く感じられました。
個人的に思ったことを挙げていってみます:
・チャネルシフトの枠組みはとても参考になるものでしたが、本やソフトや音楽のようなデジタルになるものは「on/off」という観点自体がもうないようなものを、どう説明するか、という点を深く考えたくなった。
・ニトリさんの事例のところは、やはり日本のスペースの小ささ・狭さ、徒歩で買い物にいくこと、都市部が特に車を使わないこととかが、米国と違うところだな、ということを「歩く」カンザスという地にしばし住んでいた身として強く思った。ホントに米国(の特に郊外)は車が前提で、歩いてどっか行くって発想がないものね。
・Uberの例では、ドライバーのratingというデータの蓄積が差別化要因になってくってこともあるな、と思ったけど、「消費者・利用者側のrating」も蓄積されてることがサービス提供側にもどう影響を与えるかとかも、深く考察したり、ビジネスチャンスとして掘り下げてみたら面白そう。
・p.107に「オンラインを活用して接客技術を高度化」とあるけど、オムニ化もホントこれで、IDがシームレスにつながったけど現場やること変わってない、とかもあるあるだと思うので、オムニ化で現場がどう改善されていったか、には注目してみたい。これから研究でも突っ込んでいきたいと思う次第。
・豊富な各事例があるけど「で、短期・長期的な成果、売りや利益にどれくらいつながったか」がやっぱり気になるところもあった。
・無印さんの事例のところでは、マイル→ポイント化と、有効期限設定や引当金会計処理の仕組みを深く知りたくなった。
・Kotler, Levitt, Verhoefとか、アカデミック要素がふんだんに盛り込まれてるところがよかった!
などなど。他にも沢山書きこんだ、折りまくった、ヒントや研究のタネが沢山生まれた、久々の本になりました。
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